【鷺と雪】

読書
06 /19 2017
6/17に読み終えました。
前回の「玻璃の天」に続いて読みました!

作者は北村薫さん。
ベッキーさんシリーズの3作目。
1作目が「街の灯」、2作目が「玻璃の天」となっています。
1つを読むと、3つ全部読みたくなってしまいましたよー

本作はこんな感じ。

昭和十一年二月、運命の偶然が導く切なくて劇的な物語の幕切れ「鷺と雪」ほか、華族主人の失踪の謎を解く「不在の父」、補導され口をつぐむ良家の少年は夜中の上野で何をしたのかを探る「獅子と地下鉄」の三篇を収録した、昭和初期の上流階級を描くミステリ“ベッキーさん”シリーズ最終巻。第141回直木賞受賞作。 amazonから引用


時に戦争前のものの値段が出てきます。
ライカというカメラが780円だったそうな。
それを聞いて主人公は、「そんなに―」と驚いたあと次のように続きます。

庶民は一食十銭で腹を満たすこともあるそうだ。一円で十食、百円で千食。七百八十円あれば、七千八百回、食事が出来る。


今の価格と違い過ぎますよね。
同じ国とは思えないくらい。
戦争前後の物価をくらべると、時に絶句してしまいます。

円ではなく銭を意識するようになったのは株の売買を始めてからでした。
みずほなどを購入するときに手数料を考えてキリのいい値段にしています。
株をやっていなかったら、「銭って実際に使う? いらないだろう」と思ったままだったろうなぁ。

戦争に向かって突き進む時局。
軍人とベッキーさんが言葉を交わします。

「……軍人には、現実的な効果を生むものが見える。あなたの嫌いなことだが、それはもう、どうすることも出来ない」
「戦さが生むものは、他にも色々とあります」
勝久様は、しばらく瞑目した。やがて、その眼を開いていった。口調が、それまでベッキーさんに向けていたものと違う親しいものになっていた。
「それは―分かっています。明るく戦さに向かう時、人にはそれが、不思議なほど見えなくなる。だが、あなたには信じていただきたい。―わたしには、分かっています」
「それでも……他に道はないとお考えなのですか?」
「国家という大きな機械がそれを望んでいるのです」


戦争が生むものへの静かな視線を感じます。
それが見える人でありたい。

そして物語はついにラストへ。
このラストに向かって描かれていたんだなぁ。
このラストしかないなぁ。
そんな風に思いました、まる。

  
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